新年度の始まり、桜も満開。一年間で最高に楽しみにしている時期のはずなのに、小さな嫌なことが立て続きに起こってうかない気分でした。
そんか時たまたま観たドキュメンタリー番組によって180度気分が一転しました。
番組の内容はインクルーシブ教育という真面目なものでした。中学生の脳性まひの双子の障害児が、体育のインクルーシブ教育の参加を試みた一年間を取材したものでした。
インクルーシブ教育は、障害の有無にかかわらずみな同じ教育内容、授業を受けることで、その双子が、他の生徒と別々だった体育の授業に一緒に参加するところでした。
はじめは体力テストなど彼らにとって差を見せつけられるだけのつらい内容ばかりで、何でこんなにまでしてみなと同じ場所にいなければならないのかと、苦痛や疑問を投げかけていました。
教授もその声にはショックを受けましたが、何とか彼らが楽しんで体育に参加できないかと考えました。
その結果実を結んだのが、車椅子の徒競走でした。はじめは体育教師から始まり最後には一番あしが速い生徒も実際に車椅子に乗って彼らと競い合いました。
運動会では双子のひとりが3位になり、充実感いっぱいの笑顔を見せてくれました。
その後は水泳、さまざまな球技をクラスメートと一緒に楽しむことができていました。
その間、教授と体育教師が連携し試行錯誤しながら、さまざまな工夫をしてサポートをしいていました。
クラスメートたちも自然に一緒に楽しむことが出来て、2人の頑張る姿をみるのもプラスになったようです。
こうして、卒業を迎えた2人と満開のサクラがすごく印象的でした。
2人は体育の授業を通して健常者との間の壁がそれほど高いものではない事に気づき、支援学校ではなく普通科の高校に受験し4月から通うことになったのです。
このラストシーンには映画以上の感動がありました。
小さいことでくよくよし、このスタートの季節を台無しにしようとしていた私でしたが、彼らと一緒にがんばろと励まされ勢を与えられました。
たまたま観た普段選んでは観ないだろうドキュメンタリー番組。
自分とは関わりがない人たちの生活を通して教えられることが沢山あるんだなと思いました。